―本大会は過密日程になるなかで、オーバーエイジは基本的に軸になって他の選手というふうになるのか、それともオーバーエイジは固定せずある程度競争していくのか、そのへん教えてください。

手倉森「本当にコンディションを見極めなければいけないと思っています。

このオーバーエイジの選手たち、もちろん23歳以下の選手たちも、Jリーグで試合を重ねた先にリオに乗り込む。その時のコンディションによりますよね。

もちろんオーバーエイジというルールを採用して彼らに来てもらったわけですから、彼らの軸という意識、あと責任感というのは十分感じてもらわなければいけない。

ただ、やっぱりコンディションありきだなと思いますから。そこをしっかりチームスタッフで話をして選手ともコミュニケーションを取りながら。

彼らが出続けるというよりも、チームが勝つことが重要だということをみんなで理解し合っててやっていければなと思っています」

―先ほど『託す選手』という言葉を使われましたけども、入らなかった選手ももちろんこの先未来がいっぱいあると思うんですが、このリオを目指して激しいサバイバルを戦った経験というのは彼らにどのように活きるとお考えですか?

手倉森「今まで、ただ呼んでただ評価して選手たちを出し入れしたわけじゃない、と。

手倉森ジャパンはものすごくコミュニケーションを取ってきました。実力でもメンバーに絡まなかった選手たちが、今こうやって今本大会を前にして試合に絡めるようになってきてる。

選ばれなかった選手たちも、もうすでに試合に出てる選手もいます。それはこのチームを結成してから『この世代が日本のサッカーの発展に関わらなければいけないんだ』というものを本当に意識してやってくれているからだなと思っていますから。

彼らはその思いを絶対に切らすことはない。逆に集まった時の彼らのまとまりというのは、『あいつが頑張っているんだからオレもやらなきゃ』と、絶対そう思ってくれる世代だと思ってますから。

今回選ばれた選手たちは、将来に対して全てじゃない。外れた中にもその可能性はたくさんある。

託す側になった人は間違いなく悔しさを糧にしなきゃいけないということですから。そうなってくれることを期待します」

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