個々を見ると意外にもタレント揃いなレスターにおいて、ダニー・シンプソンとクリスティアン・フックスの両サイドバックは最も地味な役回りだったが、堅実なプレーはチームの屋台骨となった。
そのポジションを任せるのは…?
ファン・ウェルメスケルケン・際(ドルトレヒト)
オランダ人と日本人の両親を持つ、ファン・ウェルメスケルケン・際。
ヴァンフォーレ甲府の下部組織で育ち、高校卒業後にオランダのドルトレヒトへ。昨シーズン終了間際にエールディビジでデビューを果たすと、今季は2部で戦うチームのレギュラーとして活躍し、3月の欧州遠征でU-23代表に初招集された。
持ち味はどのポジションでもこなすユーティリティー性とロングスロー。メキシコ戦では後半途中に下げられあまりアピールできなかったが、今回のガーナ戦で再び招集された。生き残りに必死だ。
このポジションはU-23選手権でMVP級の働きを見せた室屋成が一歩抜けている。ただ彼はやや小柄なため、より欧州のフィジカルコンタクトを慣れた際をシンプソンの代わりとした。
中山 雄太(柏レイソル)
こちらは意外な選出だと思われるだろう。ただいま好調の柏レイソルで、中谷とセンターバックのコンビを組む19歳の中山雄太だ。
東京五輪でDFリーダーを期待される中山は左利きのセンターバックだが、デビュー戦は左サイドバックを務めた。現在の柏も基本は4バックだが、攻撃時には左サイドバックの山中亮輔が1列高い位置に上がって、中山が左サイドに移り3バックとなる可変システムを採用している。
左サイドバックにはその山中のほか、福岡の亀川諒史、また同じ東京五輪世代の小川諒也もいる。しかし、より守備に強くフィード能力もある中山を、長身DFフックスの代わりとしてあえて選んでみた。