今季のJリーグはゴールキーパーの移籍が活発だ。その流れで、Jリーグに外国人ゴールキーパーが増加している。韓国代表の元守護神チョン・ソンリョン(川崎フロンターレ)、同韓国代表イ・ボムヨン(アビスパ福岡)ら韓国勢をはじめオーストラリア代表タンドウ・ベラピ(湘南ベルマーレ)も加入しアジア枠を活用した補強が目立つ。

だが、これに反して中国や韓国ではGKに関して1つのレギュレーションが存在している。

「ゴールキーパーは国内の選手に限る」

というものだ。

中国では、マカオや香港の選手は自国籍の選手として国内の選手扱いになっている。しかし、GKに関しては“例外”で中国国籍オンリーという決まりになっている。

韓国では、かつてタジキスタン代表ヴァレリー・サリチェフが活躍したせいで外国人GKが増えてしまいその結果外国人GKを“締め出し鎖国する”恰好になった。サリチェフは韓国籍に帰化することで出場を続けたが、外国人GKの増加は自国の選手の育成を妨げるという考え方が根底にある。

実際に、ヨーロッパでは各国リーグで様々な国籍の選手がプレーしているが、プレミアリーグでは毎シーズンおよそ70%程のチームが正GKを外国人が務めている。そのために、A代表に絶対的な守護神がでてこないと「名GKがでてこないのは外国人のせいだ!」とサポーターからやり玉にあげられている。

一方、正反対の意見もある。元日本代表監督のイヴィツァ・オシムだ。

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