1月8日、『L'Equipe』は「フランス2部・リーグドゥに所属しているル・アーヴルの買収交渉については成功する見込みが少なくなった」と報じた。
先日、元ブラジル代表FWアドリアーノの獲得を発表して大きな話題となったル・アーヴル。ピークは過ぎたとはいえ、世界的な選手をフランスの2部のクラブが獲得するということは驚きであった。
しかしその裏でル・アーヴルにはクラブ買収を巡るトラブルが夏からずっと続いていた。昨夏クラブを買収すると表明し、現会長との契約も行っていたのが元ラグビー選手の実業家クリストフ・マイヨール氏。
ところが当初10月に行われるはずだった会長の交代はいまだに実現せず。その原因は、クリストフ・マイヨール氏が契約の際に約束した資金2000万ユーロがそもそもクラブに支払われていないからである。彼はアフリカやアジアからの投資を約束していたものの、その調達能力に疑問が持たれている。
そして、1月6日にル・アーヴルの取締役会は期限を12日に設定し、これまでにマイヨール氏からの資金が渡されない限りは交渉を完全に打ち切ると表明した。
もしこの買収が全て白紙に戻った場合はル・アーヴルの資金力が期待よりも少なくなるため、アドリアーノの獲得によって増加する人件費自体がリーグから認められない可能性が高い。
なお、クリストフ・マイヨール氏は以前INDEXの経営危機によって経営難に陥っていたグルノーブルの買収にも乗り出したことがあるが、その際にも「クラブの状況が予想よりも悪い」と資金を支払わなかったことで交渉が破談になっている。