開幕から3試合、勿論観戦数にはチームごとに差はありますが、全チームを1度は観戦することが出来ました。ということで、今回は試合を観戦したことを踏まえて、プレミアリーグの分析と展望をしていきたいと思います。チーム1つ1つについて、出来る限り詳細な分析を心掛けてみました。今回はPart3になります。(※Part2は こちら

今回は “Positive Aspect”で良かった面、“Negative Aspect”で不安視される面を分析、今後のプレミアリーグへの展望に繋げています。また、各チームから新加入でデビューを果たした“New Player”、既存の中心選手として期待される“Key Player”、そして+に転べば大きい"Potential Player"を選び、それぞれコメントしていきたいと思います。

更に、移籍期間最終日の移籍についても評価。 “Deadline Deal”というのが、最終日の注目加入選手となっております。

開幕前にQolyでは プレミアリーグ座談会も行わせていただきましたが、その座談会の中での評価と変わってきているチームもあるため、是非一緒にお楽しみください!

スウォンジー(昨季12位)【開幕戦観戦】

ある程度攻撃的に振る舞いつつも、本命はカウンター。

・Positive Aspect

少ないチャンスをしっかりと沈め、個々の能力の高さと状態の良さを見せたことは大きなプラス。シグルドソンやキ・ソンヨンのように少ないチャンスでも沈められるトップクラスの選手の存在は、相手にプレッシャーを与える。キ・ソンヨンとシェルビーという中盤は、特に攻撃面で起点となることで大きな働きを見せた。また、ユナイテッドの3バックに対して、前からのプレスをある程度組織していたように、ギャリー・モンクの指揮官としての手腕に期待が持てる結果になったことも大きい。新加入選手もある程度の計算は立つところを見せたこともあり、当初の予想よりは順調なスタートを切ったと言えるだろう。戦術面でのクオリティだけでなく、個々が非常に好調なのは前半の好調を助けることになりそう。

・Negative Aspect

シェルビーとキ・ソンヨンという両ボランチに攻撃的な選手を配置していきながらカウンターで戦うという戦術は、長期的な目で見れば不安もある。ユナイテッド戦はマタの不調に助けられたが、中距離砲を備えたMFを上手く抑え込むことが出来るか。その辺りのリスクマネージメントを、ローテーションやフォーメーション変更などによって的確にこなしていくことが求められる。また、後半開始早々にユナイテッドのフォーメーションチェンジに対応出来ずに一気に主導権を握られたように、まだまだ指揮官と選手の経験が不足している。そういった面を狙われてしまうと、一気に不調に陥ってしまう恐れも。新守護神ファビアンスキも、まだチームに馴染み切れていない印象。DFラインとGKの間に落ちるようなボールや、セットプレーには注意が必要になるだろう。

・New Player

ジェフェルソン・モンテーロ

エクアドル代表の俊足ウイングは、デビュー戦で2得点目の起点となることで十分な存在感を発揮した。とにかく縦に速く、正確なセンタリングも見せた。シェルビー、ボニーといったシンプルなプレーを好むタイプとの相性も抜群で、積極的に仕掛ける勇敢さもプレミアでは評価されやすいはず。カウンターを中心に戦う今季のスワンズでは、シンプルなプレーこそが重要なカードになるはずだ。

・Key Player

アシュリー・ウィリアムズ

スウォンジーの守備を支え続ける実力派CBが、開幕戦は完璧なパフォーマンスでマンチェスター・ユナイテッドを抑え込んだ。ボランチにシェルビーとキ・ソンヨンを配置することが確定すれば、一気に負担は増大することになる可能性も。ナポリから新加入が決定したアルゼンチン代表CBフェルナンデスがチームに慣れるまでは、好調なプレーを見せた彼が前半戦では重要な役割を果たすことになりそうだ。

・Potential Player

フェデリコ・フェルナンデス

アルゼンチン時代にはラメラ、リッキー・アルバレスと並び、アルゼンチンの未来を背負う3人の若手として期待されていた25歳のCB。ナポリで昨シーズンはレギュラーを掴み、順調にステップアップした。ボール扱いの上手さと、組み立てにアクセントを加える持ち上がりに定評がある。フィジカル勝負が求められるプレミアの水に馴染めれば、大きなプラスに。

・Deadline Deal

無し。購入ではなく、ボニーの売却を防げたことが評価されている。