鹿島をよく分からなかった
大学進学も考えていたという遠藤さんは、高校3年次に開催された仙台カップ国際ユースサッカー大会での活躍が評価され、鹿島から練習参加の打診を受けた。
常勝軍団としてJリーグで名をはせてきた名門からのオファーだったが、遠藤さんは物怖じしなかった。なぜなら意外な理由があったからだ。
「Jリーグをあまり観ていなかったので、当時は鹿島のことをよく分からなかったんですよ(笑)。小笠原満男さんや本山雅志さんの名前は知っていましたけど、プレーを観たことはなかったので…。鹿島アントラーズがすごいことはもちろん知っていましたけど、Jリーグで一番優勝しているチームというのは正直分からなかったです」と赤裸々に告白した。
ずば抜けた左足の技術、並外れた観察眼と戦術眼、優れたアイディアを持つ遠藤さんは、プロ入りの切符をつかみ取った。その後は鹿島の攻撃の核として活躍し、数多くのタイトルをもたらした。
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先にプロ入りを決めた香川とは現在も交流があり、「真司は現役なので、俺と会う時間はないですね。でも昨年末に時間が合えば会いたいねーと話しました」と明かした。同じ場所、同じ時で切磋琢磨したライバルは、サッカー史に名を残した。インタビュー第2弾は常勝鹿島での15年を振り返った。
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