ヤープ・スタム

悲惨な成績に終わったクラブ:FCシンシナティ

指揮した年:2020年5月21日~2021年9月27日

世界最高クラスのセンターバックであったヤープ・スタム。彼もまた、監督としての仕事でまだ成功を収めることができていない名選手の一人である。

2009年にズヴォレの暫定監督として指導者デビュー。その後アヤックスでのアシスタントコーチやリザーブチーム監督を歴任し、2016年にイングランド2部のレディングで本格的にデビュー。ところが2018年3月に20位と低迷したことから退任した。

その後ズヴォレ、フェイエノールトでの指揮を経て2020年にアメリカのFCシンシナティへと移った。日本人MFの久保裕也も所属していたクラブで成績は低迷し、2021年9月27日に解任されている。

皮肉なことに、このあとFCシンシナティは急成長を遂げ、2022年はプレーオフ準決勝にまで進出。2023年はレギュラーシーズンで全体1位という好成績を収めている。

ローリー・サンチェス

悲惨な成績に終わったクラブ:フラム

指揮した年:2007年4月11日~2007年12月21日

所属した主なクラブ:ウィンブルドン、ウィコム・ワンダラーズ、北アイルランド代表など

選手時代はレディングやウィンブルドンで活躍し、1988年のFAカップ決勝ではリヴァプールを撃破するゴールを奪取。ダークホースだったウィンブルドンに優勝カップをもたらしたローリー・サンチェス。

北アイルランド代表監督として2004年1月から2007年4月までを過ごし、4年弱勝利がなかったチームに目覚ましい成長をもたらした。わずか3年あまりでFIFAランキング116位程度だったチームを27位まで引き上げたという実績を持つ。

その彼に目をつけたのがフラムだ。クリス・コールマンを解任したクラブは、シーズン終盤の段階でサンチェスを引き抜いた。彼は就任した後1勝1分3敗という成績でチームを残留に導き、長期契約を勝ち取った。

しかしながら、愛弟子の北アイルランド代表選手を多数獲得した次のシーズンは苦戦。12月にニューカッスル戦で敗れて降格圏に落ちたあと、クラブは彼の解任を決定した。