ライバルたちの活躍がJFL参入の燃料に
今年5月30日にV市原に完全移籍した佐久間は、2学年上の本吉と同じく千葉のU-15、U-18でプレー。その後、2022年シーズンよりトップチームに昇格し、Jリーグで12試合に出場した期待の選手だった。
本吉は「その話(佐久間の加入)はまったく聞いていませんでした。急な形でチームに入ってきた選手が佐久間だったので、ジェフの後輩でもありますし、びっくりしました」と、戦友との再会を振り返った。
途中交代で入った佐久間は切れ味鋭いドリブルでチャンスを演出。終盤にはヘディングシュートを放ったが、相手キーパーに阻まれた。
かつての仲間は背番号9にとってライバルだ。この日、印象的なプレーを披露した佐久間の存在が、ストライカーの心を燃やしている。
「たくさんフォワードが(チームに)入ってくれば、それだけ競争が激しくなって、自分も成長できる。そこ(佐久間の加入)はまったくマイナスに捉えていなくて、全員でVONDSとして昇格したいです」
試合はそのまま1-2で終了。V市原は今季初黒星となったが、下を向いている暇はない。
本吉は「首位を走っていても、こういう試合で勝ち切らなければ意味がないと思います。きょう負けてしまったからといって、落ち込むべきではない」と前を向いた。
次戦は今月15日の午前11時にゼットエーオリプリスタジアムで全国社会人選手権大会の関東予選Aブロック準決勝でFC CASA FORTUNA OYAMA(栃木県社会人サッカー1部)と対戦する。
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次こそV市原を勝利に導くと決意したストライカーは「俺たちの目標は昇格することだけですし、それを目指せるのがこのVONDSだと思っています」と、ともにプレーしたライバルたちの活躍を燃料にして、ゴールを狙い続ける。
(取材・文・写真 浅野凜太郎)