昨シーズン、奇跡とも表現できるV字回復を果たしJ1残留を決めた京都サンガF.C.。

課題が残るシーズンだったかもしれませんが、それを消し去ってしまうほどの攻撃力を見せつけました。強烈な3トップとハイプレスと心中する戦い方は2025シーズンも変わらないと僕は思います。

だからこそ京都サンガF.C.はその質を担保するために、移籍期間を過ごして戦力アップを図りました。

では今回は2025シーズン 京都サンガF.C.の戦力通信簿として僕なりの感想を述べていきますので、最後までお付き合い頂けると嬉しいです!

京都サンガF.C.

2024シーズン:14位

今冬の移籍市場

【IN】

  • パトリック・ウィリアム
  • 飯田陸斗
  • ジョアン・ペドロ
  • 長沢駿
  • ラファエル・エリアス
  • 須貝英大
  • 米本拓司
  • 永田倖大
  • 奥川 雅也

【OUT】

  • 三竿雄斗
  • 塚川孝輝
  • 山田楓喜
  • 植田悠太
  • 宮吉拓実
  • 松田佳大
  • 豊川雄太
  • ルーカス・オリヴェイラ
  • 若原智哉
  • 木村勇大
  • 谷内田哲平
  • 鈴木冬一
  • 金子大毅
  • 飯田貴敬

2025シーズン 背番号

1.GKク・ソンユン
2.DF福田心之助
3.DF麻田将吾
4.DFパトリック・ウィリアム
5.DFアピアタウィア久
6.MFジョアン・ペドロ
7.MF川崎颯太
8.MF米本拓司
9.FWラファエル・エリアス
10.MF福岡慎平
11.FWマルコ・トゥーリオ
14.FW原大智
15.DF永田倖大
16.MF武田将平
17.MF安齋悠人
18.MF松田天馬
20.DF喜多壱也
21.GK圍謙太朗
22.DF須貝英大
24.DF宮本優太
26.GK太田岳志
29.FW奥川雅也
30.DF飯田陸斗
31.FW平賀大空
36.GKファンティーニ燦
39.MF平戸太貴
44.MF佐藤響
48.MF中野瑠馬
50.DF鈴木義宜
77.FWムリロ・コスタ
93.FW長沢駿

開幕予想スターティングメンバー

奥川雅也の帰還など要所要所に好選手を揃えた京都サンガF.C.

結論、京都サンガF.C.の戦力は概ね良い方向に落ち着いたと思います。主力級の選手たちが抜けていく中で、きちんと補強を行なって戦力を維持した印象を受けます。

さらに昨季、チームを救ったラファエル・エリアスを完全移籍で獲得できたことは必ずプラスに働くことでしょう。言わずもがな彼の影響力は絶大で、決定力はもちろんのこと、攻撃開始の糸口も作り出してくれます。

そして彼を支える選手たちもしっかりとチームに残すことができたことは高く評価できると思います。さらに強烈な3トップのバックアッパーも獲得することができました。長沢駿(大分トリニータ)の獲得はその層を厚くする的確な補強だと思います。

ロングパスを使いながら前進を行い、さらにそこからのトランジションを多く発生させる戦い方を基本とする京都サンガF.C.にとって、長身のセンターフォワード(以下CF)は必要になってきます。積極的にプレッシングを行い、多くのバトルが発生するので、当然体力の消耗は激しいです。だからこそ、長沢の獲得はとても良いものだと思います。

そして極め付けは奥川雅也(アウクスブルク)の帰還でしょう。そのクオリティを疑う者は誰一人としていないはずです。

スピードに乗った状態でも技術がぶれず、ゴールに向かっていくことができます。スペースが多くある中で仕掛けることが多い京都サンガF.C.との相性は抜群でしょう。またプレッシングをきちんと行える走力とスピード、上手さも兼ね備えています。

左ウイング(以下WG)が主戦場となりますが、右のWGもCFもそのうちこなしていそうです。マルコ・トゥーリオがインサイドハーフ(以下IH)でプレーした試合もあるため、右WGに原大智、左WGに奥川雅也という超攻撃的な布陣も見られるかもしれません。

奥川の復帰は戦力の強化だけでなく、チームに更なる勢いをもたらすために十分なものだと思います。しっかりと前線の層を厚くしたことはとても良かったと評価できそうです。

次に中盤に目を向けてみます。少しここの層は気になるところかもしれません。特にディフェンシブミッドフィルダー(以下DMF)の層は気になるところです。ここの人数は増やしたいのが京都サンガF.C.なのではないでしょうか。

福岡慎平がDMFに入ったときとそうでない時のサッカーの違い、もう少し詳細に触れるとテンポ感の違いは気になるところです。福岡がいることによって、スピードだけに頼らずとも攻撃を構築できるようになっています。

仮に彼が離脱したときのことを考えると、時間を整理・管理できるDMFは必要かもしれません。ジョアン・ペドロ(ECヴィトーリア)の加入がありますが、どのくらいできるかが未知数です。

一方で、米本拓司を名古屋グランパスから完全移籍で獲得できたのはとても良かったと思います。ボールを狩り取れる彼の特徴はトランジションが多く発生する京都サンガF.C.の戦い方においてマッチする選手です。IHの層と質を担保する上で完全移籍でチームに加えられたことは前向きに捉えることができそうです。

そして最終ラインです。抜けたサイドバック(以下SB)の穴には須貝英大(鹿島アントラーズ)とパトリック・ウィリアム(リオ・アヴェ)を補強しました。SBの層には少しの不安が残りますが、それでもチームの特徴にあった良い補強だったのではないでしょうか。

縦に速く、スプリントを繰り返すことが求められる京都サンガF.C.の戦いにおいて、須貝の特徴はマッチします。また右も左もできるので、SBの層を担保してくれます。

フルスプリントを繰り返すがゆえ、もう少しSBの層を厚くしたいのが本音なのではないでしょうか。とはいえ、パトリック・ウィリアムを獲得したことにより、宮本優太がSBに回る可能性も大いにあります。彼をチームに引き止めることができたのもチームに良い影響をもたらすでしょう。

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できることならもう少し選手を獲得して層を厚くしたいのが本音かもしれませんが、しっかりと要所要所で良い選手が揃っているのが京都サンガF.C.。2025シーズンも速さと共に戦い抜くことでしょう。

タレント揃いの最前線の爆発はとても楽しみなことの一つです。

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