【2nd HALF】Kのディープな世界を聞いてみよう!
後半は韓国から来日したKリーグ2のサポーターによるクラブ紹介が行われ、韓国サッカーについてさらに深堀りした話を聞けた。Kリーグ2所属のFC安養サポーターの呉さんと城南FCサポーターの徐さんが、それぞれが応援しているクラブについて熱弁した。
FC安養のエンブレムについての解説では、呉さんが「安養市の名物であるブドウから多くのインスピレーションを受けている」と説明すると、MCの流石さんが「愛媛FCだ!」とすかさずコメント。J2ネタへの反応速度はとても早く、会場は笑いの渦に包まれた。
FC安養のマスコットキャラクターであるバディとナリは、実際に安養市を通る鶴儀川(ハグィチョン)で発見されたタヌキがモチーフになったそうで、ナリは生まれた場所も設定してある徹底ぶりだ。
終盤には、映画『FCスカヴァティ 赤から紫へ』を制作したナ・ル監督とソン・ホビン監督が登壇(とうだん)し、映画の宣伝を行った。
FCスカヴァティ 赤から紫へ
ナ・バル監督「この映画のために4、5年間準備しました。映画の主人公がずっとヨコハマ・フットボール映画祭の話をしていました。いつ行けるのかと思っていましたが、この機会を通じて現実になったので本当にうれしいです。この交流会と2回の上映会に参加する方へは本当に感謝しています」
ソン・ホビン監督「このヨコハマ・フットボール映画祭という独特なイベントに参加できて本当に良かったと思います。この映画はサッカーオタクの話です。そして、トラウマと痛みを感じたサポーターの話です」
愛するチームに逃げられてしまった。
安養市で8シーズンの間活動してきた安養LGチーターズは、2004年に首都ソウルに本拠地を移転してしまった。長年クラブを応援してきたサポーターは突然愛するクラブに逃げられてしまい、大きな喪失感に苛まれた。
それでも、残されたサポーターは『自分たちのクラブ』を作るために立ち上がった。
失われた9年間を経て、2012年に新たな市民クラブ・FC安養が誕生。しかし、チームカラーはかつての赤ではなく、街のシンボルカラーである紫色だった。
個性的なサポーターたちが、喪失した自らのアイデンティティを取り戻していくドキュメンタリー。
今年のYFFFアワードでベストサポーター賞とグランプリの2冠を受賞した同作品は、改めて『愛するチームがある幸せ』を教えてくれる。全サッカーファン必見の映画だ。