大畑歩夢

U23アジアカップの際はここから藤田譲瑠チマ、佐藤恵允、平河悠の3人を選出した。彼らへの期待値も変わらず高いが、今回は別の選手を挙げてみたい。

大畑歩夢はDFラインで唯一の左利き。もともと左利き自体が18人の中に山本理仁と2人だけで(バックアップメンバーを含めると山田楓喜も)、左サイドに幅と奥行きをもたらすためにも浦和レッズの23歳は貴重な存在だ。

6月のアメリカ遠征や先日のフランス戦前半では半田陸も左サイドでプレーしたが、やはりぎこちなさが目立ち本来の力を発揮しているとは言いがたかった。

大畑はU23アジアカップでも左サイドバックとして、168cmと小柄ながら対人を含め好プレーを連発。両サイドをこなす内野貴史を押さえて18人のメンバーに入った彼にかかる期待は大きい。

荒木遼太郎

シュート2本に終わったフランス戦を見ても、大岩剛監督のもと培ってきたハイプレス以外で得点機を生み出すことに苦労しているU-23日本代表。

エースストライカーとして期待されている細谷真大もなかなか強みを発揮できず、五輪最終予選のU23アジアカップでは山田楓喜の“一発”に救われた感が否めなかった。

その中で、チャンスメイクで違いを見せてきたのが荒木遼太郎だ。鹿島アントラーズでは鈴木優磨とプレーエリアが被るためか持ち味を発揮できなかったが、今季期限付き移籍したFC東京では水を得た魚のように大活躍。

ターンやラストパスの質に加え、自らゴールを奪いに行くプレーでも精度とアイデアが光る生粋のトップ下。コンディションの問題でフランス戦は欠場したが、それだけに五輪では「秘密兵器」として期待される。