この夏にオリンピックを開催するフランス。
そのフランス女子代表を指揮するエルヴェ・ルナール監督の発言が話題になっている。55歳のフランス人であるルナール氏は、2022年ワールドカップではサウジアラビア代表を指揮し、2023年からフランス女子代表を率いてきた。
『Independent』によれば、今大会後に退任する予定だというルナール監督は、男子選手と女子選手との違いなどについてこう話していたそう。
「新しい経験だったし、マネジメントの面でもとても興味深い経験だった。全く違う。サッカーは変わらないがね。ただ、試合の準備をするマネジメント外のことはまったく違う。
私のサッカー人生において、とても重要な挑戦だった。フランス女子代表での仕事が終われば、将来に向けて新しいことがたくさん頭に思い浮かぶだろう。それは私にとって重要なことだ。
女子は男子とは違う。より感情的だ。だからこれは違う。時にはマネジメントを少し変えなければいけなかった。
私は男子に対しては時には非常に厳しくする。(女子選手には)同じことを言うにしても、違う言い方をしなければならない。心理的には…。
(男子よりも女子の方が聞き上手だと思うか)
あぁ、そう思う。彼女たちはとてもプロフェッショナルだ。すべての言葉に耳を傾ける。だから、彼女たちと話しているときにミスをすることはない。
私は彼女たちと話しているときにあまりミスをしなかったことを願っている。今のところ、この経験にはとても満足している。あと3週間しか残っていないので、最後も同じようにいいものにしたいね」
ルナール監督は珍しい経歴を持ち主。アマチュア時代には8年もの間「清掃員として働いていた」ことがあり、後に自分の清掃会社も立ち上げたそう。早朝からビルの掃除を行い、そして夜は所属するアマチュアチームで練習に出るという生活を続けていたという。
そんな同監督は、フランス女子代表チーム就任からすぐに人気を博したという。代表キャプテンであるワンディ・ルナールは前監督解任のクーデターを先導したと伝えられ、一時代表から離れていたが、ルナール監督就任後にチームに復帰。同紙は「彼女の代表復帰はルナール監督のチームにおける地位を反映している」とも伝えている(2人は同じ名前だが血縁関係はない)。