さまざまなカテゴリーで研さんを積む

――1999年から01年までアカデミーでコーチを務められました。振り返って育成でのやり甲斐や、難しさはありましたか。

現役のときは、まだ指導者のライセンスを取っていませんでした。アントラーズのアカデミーコーチが指導の始まりでした。なので、いままでやってきた自分の経験から、ユースの選手に教えていました。

そのときユースだけじゃなくて研修期間が6カ月あったので、いろんなカテゴリーに回らせてもらって、それこそサッカークリニックやスクールと、いろんな場所に行きました。小さい小学生の子供から高校生までを研修しながら見ていきました。いろんなカテゴリーで指導する難しさはそのときに感じましたね。

――具体的にいうと、どういった難しさでしたか。

例えば自分が言ったことをプロの選手だったらある程度言葉で理解してもらうことができます。だけど小さい子供に同じことを言っても伝わらない。実際にやって見せたりとか、どう理解させるかという部分が非常に難しかったですね。

――言語化の部分だけではなく、プレーを具体的に見せるイメージでしょうか。

そうですね。どちらかといえば、小学生低学年にはやってみせたりとか。あとは、楽しくサッカーに親しんでもらうようにしなきゃいけないとか。そういう部分はカテゴリーによって分けなきゃいけないと勉強になりましたね。