同僚に捧げる決勝ゴール

今月3日のJ2第13節アウェー・モンテディオ山形戦で負傷退場したグレイソンが20日に、左膝前十字じん帯断裂、左膝外側・内側半月板損傷と全治8カ月の大ケガを負って手術やリハビリのため、ブラジルへ帰国した。

岩渕自身もいわきFC在籍時の2022年10月末に右前十字じん帯損傷、外側半月板損傷と全治6カ月の大ケガを負った。それだけに長期離脱中のグレイソンに思いを寄せる背番号19はベンチに飾ってあったグレイソンのユニフォームを力強く掲げた。

「自分も同じケガをして苦しい思いをしたのもあるし、今年一緒にやってきてチームの力になっていた選手が悲しい結果になった。ブラジルに帰っちゃったので、自分たちができることっていったら、グレイソンのためにも一緒に昇格することだと思います。一緒に戦っているよという形でやりたかったので、きょう決めたら(背番号9番ユニフォームを掲げるゴールパフォーマンスを)やろうと思っていました」と決意を語った。

グレイソンは今季リーグ戦13試合3得点4アシストとチームをけん引する大型エースストライカーだった。そのためチームにとって大きな打撃になってしまったが、その思いを岩渕が引き継ぐ。

「グレイソンは人柄もいいし、チームのためにと頑張れるすごくいい選手。悔しいと思うんですけども、それを自分たちにあまり見せなかった。ブラジルに帰ったら苦しい時間があると思うので、その苦しいときは自分もそうだったんですけど、一人じゃないとチームメイト、サポーターから言われることはすごく励みにもなるので、これからもグレイソンと共に戦っているよとみんなで示していきたいです」

今季はゴールを決めた3試合はすべて勝利しており、13試合3得点4アシストとチームの白星に大きく貢献している。狡猾に相手ゴールに迫り、泥臭くゴールを奪うストライカーは燃えていた。

次節対戦するジェフユナイテッド千葉は直近6試合で2分4敗と勝ち星がない。報道陣にジンクスを問われると、ストライカーは一蹴する。

「(昨季から)半分ぐらいメンバーが変わっているので、ジンクスはないと思う。今年のメンバーでいま自信を持ってやれている。相手も上位だし、大事な試合ではあるんですけど、自分たちがやることを変えずに岡山らしく我慢強くやれば1点、2点取って絶対勝てると全員が思っています」と力強かった。

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勝利を運ぶストライカー岩渕が次節も勝利に導くゴールを挙げて、チームの悲願であるJ1昇格へとけん引してみせる。

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