また、序盤から相手に押し込まれたことについて、自分たちの問題だったのかと尋ねられた城福監督は、具体的に“あるシーン”をピックアップして言及した。
「これは私の問題だと最初に断っておきますけど、(試合の)入りはすごくよかったです。ただ、我々が用意したフリーキックを、本来蹴るはずではない選手が蹴ったんですよ。我々が準備した状況よりも違うものが…そういうのを引き出してしまったのはおそらく自分のコントロールが効いていなかったんだなと」
城福監督が挙げたのは、開始2分の場面のこと。
右サイドでU-23日本代表の山田楓喜がファウルを受けてフリーキックを獲得。J1屈指のプレースキッカーである山田にとっては早くも訪れた見せ場であったが、実際にボールを蹴ったのはこの日左サイドバックに入っていた翁長聖だった(山田はフェイクを入れていたので2人の間では意思の疎通が取れていたと思われる)。
DAZNでは、翁長がボールを蹴りゴールを大きく越えてしまった直後、城福監督が不満げな表情で何かを言いながらベンチに戻っていく姿がとらえられている。
昨季まで2年間町田に在籍していた翁長は古巣相手ということで気合いが入っていたに違いない。しかし、結果的にチームとして最初に迎えたチャンスを潰してしまう形になった。そして、2点をリードされる展開もあってか、翁長はハーフタイムに交代している。
城福監督いわく「こういう状況になるというのは、ほぼほぼ予想通りでした」という試合だった町田戦。そうならないためには少しの油断も許されないはずだったが、開始2分にそれが出てしまった時点ですでに結果は見えていたのかもしれない。
町田戦を終えての東京Vの成績は、3勝9分3敗の12位。勝敗は五分であるが、逆を言えばまだまだどちらに転んでもおかしくない状況だ。だからこそ今回の結果を次に生かす必要がある。
東京Vは今週、22日(水)に行われるルヴァンカップ3回戦のサンフレッチェ広島戦を経て、週末の26日(日)には昨季王者のヴィッセル神戸とアウェイで対戦する。