――そのジェフで出会ったのがイヴィチャ・オシム監督ですね。最初に会った時の印象はどうでしたか?

ご存じか分からないんですけど、高校時代の監督が大滝(雅良)先生って言うんですけど上背もあってそれはもう強面の顔で。だから先生に近い印象を受けました。

本当に眼光が鋭くて、大滝先生よりも背が大きい…192cmありましたし。しかも外国人だということで。第一印象はそんな感じですね。

――印象的だった練習などはありますか?

一般的にはビブスを10色使ったりとか、全面で3対3やったりだとか、休みがないだとか色々言われてますけど…。でも自分のプロ1年目の監督がオシムさんなので。比べる要素がなかったので、プロはこれが当たり前なのかと思ってました。

「(プロは)こんなキツいんだ。でもこれに付いていかなければプロには(もちろんプロにはなってるんですけど)本物のプロにはなれない」と。いろいろ考える余裕もなく、必死で付いていって、あっという間の2年間くらいでしたね。

――実際に聞いた「オシム語録」と呼ばれるような言葉はありましたか?

頭によく残ってるのが「3つ先のことまで考えろ」っていうことですね。

オシムさんはよく選手の特徴を見ていて、僕の場合は「止まったプレーよりは動きながらのプレーをやったほうがいい」と。止まったプレーをした時には「お前はジダンか?」「今の時代に止まってプレーしていいのはジダンだけだ」と言われました。

その言葉がすごく印象的でしたね。