Jリーグのサポーターにこそ知ってほしい話がある。

Jリーグの試合当日には様々なイベントが行われている。その中で今年目立つ動きを見せるのが「フードドライブ」だ。

フードドライブとは、家庭にある余った食品を寄付することでひとり親家庭や生活困窮者に食品を寄付しようという流れだ。

【関連記事】Jクラブを“支援”する意味。FC今治パートナーシップ『ネットプロテクションズ』のケース

何故、サッカークラブがこうした「社会的活動」を行うのか。今回はFC今治と初のフードドライブを行ったネットプロテクションズの木原氏に話を聞いた。

――FC今治さんとはこれまでも何度かパートナーのマッチデーとして「ネットプロテクションズデー」を行っております。どうして、フードドライブを実施するようになったのでしょうか?

これまでは、どちらかというと来場者の人が楽しんでいただけて、お互い交流するようなイベントでした。

今回、そこからもう一歩踏み出していこうといったときに、どうしたらいいか社内の方で検討したのが「フードドライブ」です。ですから、私たち発でFC今治さんに話をもっていきました。

Jリーグのコンセプトに「地域密着」があります。「社会連携活動」を盛んにやられている中で、私達も地域とFC今治の結びつきの中で、そういった社会課題を解決するようなアクションしていこうと考えました。

――Jリーグでは他のチームでも「フードドライブ」がおこなわれてきているようです。しかし、個人としてピンとこない部分があります。日本で食に困るイメージがあまりないからです。

少し驚くかもしれませんが、日本は先進国で2番目に生活困窮者が多い国なんです。コロナ禍もあって、ひとり親家庭など食に困っている人たちは増えています。

もう1つは環境省のホームページにも記載があるのですが、食品ロスの削減です。冷蔵庫に眠っていて賞味期限が切れてしまい廃棄される食品がトン単位でたくさんあるからです。

社内でもイベント前に食品を回収したのですが、すでに段ボール3箱が集まるような状況でご家庭に眠っている食料品はかなりある印象です。