かつてニューカッスル・ユナイテッドやウェストハム・ユナイテッドなどでプレーした元イングランド代表MFキーロン・ダイアーが、今年肝臓移植の手術を受けていたという。
キーロン・ダイアーは1999年から2007年までニューカッスルの主力としてプレーし、イングランド代表でも33試合に出場した名センターハーフ。
2005年にはチームメイトだったリー・ボウヤーと試合中に殴り合いの喧嘩をしたために大きな話題を集めてしまったことでも知られている。
現役引退後は古巣でもあるイプスウィッチ・タウンでアカデミーコーチを務め、2020年にはU-23チームの監督に就任。次年度にはトップチームのアシスタントも務めたが、昨年クラブを離れてチェスターフィールドに移籍していた。
彼は2021年の10月に肺虚脱のために入院したが、その際の精密検査によって原発性硬化性胆管炎という難病を抱えていることが明らかになっていた。
原発性硬化性胆管炎は胆汁のうっ滞を起こす原因不明の胆管炎で、潰瘍性大腸炎との関連が高いほか、慢性に進行すると肝不全を引き起こすもの。
決定的な治療法はいまのところ開発されておらず、投薬のほかに外科的な手術、そして肝臓移植が行われるという。
『The SUN』によれば、ダイアーは3ヶ月前からケンブリッジのアデンブルックス病院に入院し、2週間前に肝臓を移植する手術を受けていたとのこと。
キーロン・ダイアー
「2019年に私は治療法がない慢性肝疾患であると診断された。その日からいつか肝移植が必要になることは分かっていた。
2週間前、新しい肝臓を移植できるという人生を変える知らせが届いたんだ。そして今朝、私は退院することができた。
病院のスタッフに『ありがとう』というだけでは不十分だね。自分が受けたケアや対応のすべてに驚かされた。
私に与えられた肝臓は、自分と同じくらいの年齢の方からのものだとわかっている。本当に心が張り裂けそうだ。
自分のような立場の人にチャンスを与えてくれたものは、他の方の寛大さと優しさだ。感謝の気持ちは果てしないものがる。これまでよりも健康になって退院できることを幸せに感じる。
不思議なことに、この入院している間にサッカーは更に重要なものになったよ。3ヶ月間、人生で最も多くの試合をテレビで観戦した」
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なお、ダイアーはいつかコーチングやメディアの仕事に戻ることを考えているものの、しばらくはリハビリに専念する予定だという。