機能しなかった「超攻撃システム」
グループリーグ無敗同士の首位決戦、悲願の本大会出場に向けて絶対に負けられない一戦である。
開始10分、オウンゴールでセルビア先制。ピッチサイドからはヴラホヴィッチの得点だったようにも見えた。
子どもたちのホームの声援を受けて優位に試合が進むかと思いきや、セルビアは前半34分と36分に立て続けに失点し、あっさりとハンガリーに逆転を許してしまった。この日のスターティングイレブンはメディアでも「超攻撃的な布陣」と言われ、結果的にこの選手起用が裏目に出てしまったかもしれない。
前半の失敗を修正するべくハーフタイムに2人の選手を交代し、後半の勝負に臨むセルビア。しかしヴラホヴィッチのシュートは何度も相手GKに阻まれ、ゴールが遠い時間帯が続く。
試合は1-2で敗戦。セルビアは結局、開始10分のオウンゴール1点のみだった。試合前日会見では「皆さん、試合を楽しんで」と最後にコメントしていたストイコヴィッチ監督だったが、この夜、彼自身は間違いなく全く楽しめなかったと思う。