五輪代表チームとの連携
日本は世界的にも少ない、五輪に力を入れている国の一つ。A代表と五輪代表の一体的な強化を図るうえで、A代表の監督が五輪代表チームに理解を持っていることの意味は大きい。
カタールワールドカップでは、東京五輪に出場した選手たちからオーバーエイジを含め13名がメンバー入り。中山雄太が怪我で外れたものの代わりに入ったのも東京世代の町野修斗だった。
これまでの最多は2000年シドニー五輪→2002年日韓ワールドカップの9名。この時も両チームをフィリップ・トルシエ監督が率いており、やはり五輪代表との兼任はA代表の強化につなげるうえで強いと言える。
A代表が外国人監督の場合、どうしても自ら率いるチームの結果が優先になってしまいがちだ。A代表と五輪代表の活動期間が被ることが多々ある中で、パリ世代の選手たちをどちらのチームに呼び、全体的な強化を図っていくかは重要なテーマになるだろう。
そう考えると、少なくともパリ五輪までは日本人監督のほうが五輪代表の大岩剛監督とコミュニケーションが取りながらうまくやっていける可能性が高い。
まとめ
森保監督に限らず、「パーフェクトな監督」が存在しない以上監督人事はあらゆるチームで常に付きまとう話。しかし、ピッチ内を改善すればすべてがうまくいくことなどありえない。
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お金で解決するのであれば収入自体を増やす手もあるが、当然簡単ではない。現実的にはメリットとデメリットをしっかりと洗いだし、選択肢を持ったうえでその時の最善策を取っていくことになる。今回の監督人事においてもそれは変わらないはずだ。