メスト・エジル

この数年はやや晩節を汚している感もあるが、間違いなく2000年以降のサッカー界で最も芸術性の高いレフティであった。ゴールスコアラーではないものの、左足から繰り出す正確かつ意外なパスで多くのアシストを生み出した。

ドイツ代表でも2010ワールドカップで素晴らしいボレーを決め、大会の最優秀選手の候補にもなった。クラブレベルでもレアル・マドリーやアーセナルで長くそのテクニックを披露した。

シルクのように繊細なドリブル、そして致命的なエリアを見定めるビジョン、丁寧に味方へと合わせる正確なパス。全盛期の彼はまさに2000年代に突如現れた「ファンタジスタ」であった。