暗号資産やGMOコインに対するファン・サポーターの心理の変化
――GMOコインがFC琉球のスポンサーに就任して4年目になりました。ファンやサポーターの中で暗号資産やGMOコインに対する印象などに変化はあったでしょうか。
倉林:2017、18年に暗号資産の発行を検討していたときは、社内でも疑わしいもの、よく分からないものといった意見が多かったのは事実です。GMOコインにスポンサーとして18年、19年から入っていただいて、当時はファン・サポーターの方も暗号資産の取引所とかあまり馴染みがなかったと思います。
良かった面としては、4年間GMOコインにパートナーを続けていただいたことで、FC琉球のファン・サポーターの中では、「暗号資産といえばGMOコイン」といった形で、暗号資産に対するふれあいとかが緩くできてきたので、そういった中でGMOコインへの認知度、もしくは理解度が少しずつ広がっていったというのはあると思います。
ただ、まだ具体的にGMOコインに口座を開いて暗号資産を買ってみるという体験をやっている方は少ないと思うので、FCRコインを導入することで認知度が上がったり、実際に使ってみるハードルが下がったりしてくると、ファン・サポーターが暗号資産に触れたり、暗号資産の投資とかをやっていた方にFC琉球を知ってもらえる。そういう相乗効果が狙えるのではないかと思っています。
FCRコイン導入によるサッカー観戦の変化
――FCRコインを導入することで、サッカー観戦がどのように変わると期待されていますか。
倉林:観戦スタイルもそうなのですが、まだ先週発表したばかりなので、FC琉球のファン・サポーターの中でも熱心な方がコインについて勉強してくださったりとか、理解しようとしてくださっているという状況なので、どうしてもサッカーのファンと暗号資産をよく知っている方との情報量は、かなり隔たりがあります。
我々がシンプルに簡易な文章で説明したとしても、通常のサッカーファンに対しては難解な話に聞こえてくるとか、そういうところはあります。それは、今後FCRコインの使い道や、実際に使っていく中でどんどん身近になっていくのではないかと思っています。
実際にFCRコインを導入することでのサッカー観戦というのは、よりエキサイティングになると思っています。例えば、勝ったら当然うれしいですけど、前半いい試合ではなくて仮に負けていたら少し値段が下がっていて、後半逆転したら値段がぽこんと上がる。そういう楽しみ方ができると思っているんですよ。
勝利してうれしいし、さらにコインも値上がりしていて、倍うれしいみたいな。ちょっと買い増してしまおうとか、買ったものを少し選手に投げ銭してみるとか、投票してみるとか。
観戦もそうですし、クラブ経営により関わっていただく。株式をファン・サポーターの方々に持っていただくことはなかなかできないので、そういう株主さんが意思決定をするような。経営の根幹はちょっと難しいが、チームにおける意思決定により関わっていただけるようなことをやっていきたいと思っています。
――FCRコインは、今のところ関係者やサポーターの方々からはどのように受け止められていますか。
倉林:まだ分からないですが、何か始まったから、5000円から買えるし買ってみようという方は何人かお声をいただいています。既存の沖縄県内のスポンサーの社長さんとかからも、これぐらい買ったよ、いくらぐらい買うねというようなお言葉はいただいていて。
実際にこれが使えるようになったりとか、FC琉球の運営とか試合結果に連動して値段が動き始めると、よりリアルになってくるのかなと思っています。