バルセロナに所属した「能力最強」のアフリカ人

サミュエル・エトオ

国籍：カメルーン
出場記録：144試合108ゴール(2008-2012)

カメルーンの英雄エトオが「バルセロナに在籍した史上最高のアフリカ人」であることに疑いの余地はないであろう。

体格的に決して恵まれていたわけではない。しかし攻撃に関してどんな形にも適応し関与できる異次元のストライカーであり、特にルーズボールへの反応の速さは他を圧倒するほど。

また、チームの方針とあらば最前線でプレスをかけ続けるだけの精神力と運動能力を持っており、常に足を止めずに高度なプレーができる現代サッカーの象徴的な存在ともなった。

そんな彼が渡欧したのは16歳の時、その先はレアル・マドリーだ。

しかし若すぎた彼にチャンスはなく、武者修行でマジョルカへ。ここで名匠ルイス・アラゴネスの厳しい指導もあり頭角を現すと、2004年にはレアルの宿敵バルセロナに加入する。

バルセロナでは初年度から獅子奮迅の大暴れでほぼ1試合1点のハイペースでゴールを量産し、世界的な知名度を確固たるものとした。

この時のエトオ、メッシ、ロナウジーニョの3トップはサッカー史に残る強烈なユニットだが、当時はまだメッシが出始めのころ。

エトーは就任したばかりのペップ・グアルディオラに「バルサを勝たすのは俺だ。メッシではない」と主張し、後年も「俺がメッシとプレーしてたんじゃない。メッシが俺とプレーしていたのさ」と語るほど彼の存在感は際立っていた。

（若きメッシの兄貴分だったエトオ）

その負けん気の強さでペップとは衝突しクラブを退団することになったが、インテルに移籍した彼はジョゼ・モウリーニョのもとで歴史的な3冠を達成し、追い出したペップを見返してみせている。

昨今のバルセロナはメッシと誰を組ませるかで常に頭を悩ませており、振り返るとエトオがいた頃の3トップが最もバランスが良く、最も輝いていたようにも思える。

既にエトオもロナウジーニョも現役を退いているが、この夢をゲームの中の世界で叶えてみてはいかがだろうか。

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