■反転攻勢へ、鍵を握る男たち

リーグ戦6試合を消化し、1勝2分3敗の13位と苦しむ浦和。ロドリゲス監督は明確なコンセプトを掲げているだけに、戦術が完璧に浸透するには相応の時間が掛かりそうだ。

最後のセクションでは、ここからの反転攻勢に向けてキーマンとなり得る選手たちを取り上げていきたい。まずは、今季からキャプテンに再任された阿部だ。

今年の9月で40歳を迎える大ベテランは、開幕戦(対FC東京)から衰えを感じさせないプレーで存在感を発揮し、ゴールを奪う活躍も見せた。指揮官は徳島時代にバランサーの岩尾憲をチームの心臓とし、絶大な信頼を寄せていたが、新天地では阿部に同じ役割を求めていくことになるだろう。

続いては、中盤のマルチロールである小泉だ。

ポゼッションスタイルを標榜するFC琉球で実績を積み、J1の舞台へステップアップを果たすと、早速トップ下やボランチ、サイドハーフなど複数のポジションに配されている。

特にトップ下でプレーする際は自由にポジションを取り、ボールの受け手となってポゼッションの潤滑油的な枠割を担っている。2列目は様々な組み合わせが試されており、連携には改善の余地がある。背番号18をトップ下に固定することで、崩しのパターンが複数構築できるようになれば面白い。