――飛行機代を払ってまで!すごいですね。沖縄のキャンプ地の魅力としてはどんな声を聞きますか?

まず挙げられるのは温暖な気候ですね。特に今年は暖冬だったので、ほとんどのチームが半分以上の日程を半袖でトレーニングしていました。

2つ目はホテルです。アクセスの良さとグレード。リゾートホテルだとオンとオフの切り替えがしやすく、厳しい練習を終えたあとはリラックスした状態で過ごすことができます。

そして3つ目は、多くのチームが来ているので練習試合が組みやすいことです。

――プレシーズンの準備には打ってつけ、と。

この時期ならではというか、たとえばあるJ1チームは「J1とは対戦したくない。J2やJ3のチームと対戦したい」と言いますし、段階的にJ3、J2、最後にJ1と対戦することを望むチームもあります。

ほぼすべてのパターンに応えられるようなチームが揃っていることは強みですね。

「誘致」から「誘客」へ

――沖縄サッカーキャンプは今後どんなところに力を入れていきたいですか?

我々が引き続きキャンプ事業を受託するかどうかという部分はありますが、沖縄県が求めていることは「誘致」から「誘客」。誘致はある程度の規模になってきているので、これからどのように誘客へシフトしていけるかがカギになります。

昨年から取り組んでいることの一つにガイドブックがあります。観光客向けのガイドブックを製作して、県内のコンビニやモノレールの駅に設置しています。また、1月は那覇空港、2月はイオンにPRブースを設け、キャンプで来ているチームのユニフォームをマネキンに着させてアピールしました。

プロ野球のキャンプは以前からプロモーション事業として確立していますし、サッカーも誘致から誘客に移行する本格的な時期に入ってきていると思います。

誘致に関しても、今回初めてブラジルからチームを呼んで、すごく好評だったんです。問い合わせ自体も多くて。

今までの中韓だけでなく、“次の国”を呼び話題性を作ってPRにつなげていくことも視野に入ってきます。南米もそうですし、もっと近いところで東南アジアのチームなど、中韓以外の国をどう取り込むかは考えていきたいですね。

どういった目的でサッカーキャンプへ足を運んだのか、経済効果の調査の一環としてアンケートも行っています。来場者の特性を把握しながらいろいろな手を打っていきたいと思っています。