今年も多くのJリーグクラブがキャンプを行った沖縄。日本最南端の地がサッカーのキャンプ地として定着したのは、実は近年のことだ。

その“舞台裏”には果たしてどんな背景や努力があったのか。

Qoly×サカつくによる「リアルサカつく」紹介企画第4弾は、沖縄県全域をホームタウンとして活動する九州リーグの沖縄SVを特集。

今回も『サカつく』プロデューサーである宮崎伸周氏とともに、「サッカーキャンプ誘致戦略推進事業」に携わる沖縄SVの国仲由東統括部長に話を聞いた。

(取材日:2020年2月26日)

沖縄サッカーキャンプ2020の“舞台裏”

――さっそくですが、国仲さんはどういった形で沖縄SVへ入ったのですか?

以前はFC琉球で働いていました。7シーズンですね。その最後の年に沖縄SVが立ち上がって、その時から気になる存在ではありました。なにせ、ジュビロ磐田の黄金時代に見てきた僕のヒーロー(※高原直泰)が代表をやっていたので(笑)。

FC琉球で7シーズン働いて、一番古株なので様々なことを任されて責任ある立場にもなっていたのですが、どこかで新しいことにチャレンジしたい、“一年生”になりたいという思いがあったんです。自分のことを誰も知らない場所で一からやってみたい、と。

あと、FC琉球に入社した時はJFLだったので、逆にクラブの立ち上げからJFLに行くまでを体験したことがありませんでした。選手としては沖縄かりゆしFCで昔プレーしていたんですが、スタッフとしてチームを作り上げていく過程に参加したい。その思いも大きかったです。

当時、他のJクラブやバスケットボールのBリーグのチームからも声をかけていただいていたんですが、沖縄SVでの挑戦を思い切って決断しました。2016年のことですね。