宮崎:スタジアムの出店などは、常にブースを置くみたいなやり方をされていますか?それとも“強弱”を付けられているのか。
青木:グルメに関しては、地元の方にプロデュースいただいているんですが、基本的に毎試合15、6ブースくらいは出てもらっています。テーマも「肉の日」「選手プロデュース」「スイーツデー」とか決めて。
それをシーズンの最初に企画、提案してくれるので、何度か打ち合わせをして進めていただきます。あとハンドメイドは、基本5、6店舗は毎試合出てもらえるように調整しています。
それ以外に例えば7月は保護司のPR月間ということで保護司の方が来てくれて、活動の告知を毎年してくれるようになりました。こういった感じで、いつ、どんなタイミングで、どのような人たちが来てくれるというのが見えてきました。
スペースが空いている時に備えて段ボール迷路や夢の黒板(アスファルトにチョークで自由に絵が描ける)などのイベントも用意しているので、基本的に一定の賑やかさは維持できるように準備しています。
宮崎:来場者にはご家族が多い印象を持ちました。近くにイオンモールがあるので、家族と一緒に車でサッカーを見に行くという文化が根付きつつあるのかと。
われわれのような東京の人間はだいたい歩いて動くんですが、車社会の今治ではクラブをどのようにして周知されたんですかね?
青木:明確な告知はしていなかったんですよね。おっしゃるように今治は車社会で電車を使うという概念がほとんどありません。今治市内は基本的に車、バスもあまりなくて。
どちらかというと最初は年配の方が多かったんです。他のJクラブより平均年齢が10歳くらい上とか。それで子供にも来てほしいなあと思い、ベタですけど小学校に選手が行って、サッカー教室をして、その時に無料招待するとか。
あとは子供向けのイベントなどを増やしました。その甲斐あってか、最近はちょっとずつファミリー層が増えてきた印象があります。現時点では「車社会だから」といって特別なアプローチをかけたということはないですね。
宮崎:車だと、ラジオとかも効果がありそうですよね。
青木:ラジオも毎週、今治のローカルラジオに出させてもらっています。試合翌日の月曜の午前10時から、僕かもう一人のスタッフがスタジオに行くか生電話で出演してるんですけど。
それこそ岡田さんが来る前は30分のラジオ番組をもたせてくれていました。それももう自分で全部やってくれという感じで(笑)。
当時は選手を呼んで、自分で録音して、曲を流して、最後の“完パケ”みたいなのまでやっていたので、すごく大変でしたが楽しかったです。
今は選手の出演など調整が難しくなったので、パーソナリティさんと20分程度話す感じでやってます。ただもうずっと続けていて、生放送でも問い合わせのメールなどが届いたりするので、根付いてきているのかなとは思いますね。