今季、JFLへ初昇格を果たした鈴鹿アンリミテッドFC。

開幕前にはJリーグを含めた日本の男子サッカー全国リーグ史上初となる女性指揮官、ミラグロス・マルティネス監督(以下、ミラ監督)の就任に話題が集まった。

12位という最終順位はシンデレラストーリーと呼べるほど美しくはないかもしれない。しかし、チームは昇格組ながら、「日本で最も実力差のないリーグ=JFL」を戦い、3試合を残してJFL残留を勝ち取った。

シーズンが進むにつれて確かな手腕を発揮したミラ監督は来季の続投が決定。そんな彼女にこの1年を振り返ってもらおう。

(取材・文/新垣 博之)

――この1年は長く感じましたか?あっという間でしたか?

「長く感じましたよ(笑)。スペインではプレシーズンの期間が短く、リーグ戦が同じ30試合制だったとしても、もっとコンパクトな日程になるでしょうからね。7月から8月にかけての中断期間などが長く感じました。ただ、選手たちやクラブのスタッフたちはもちろん、サポーターやメディアの方々、色んな場所で出会った人々にとても良くしてもらったので、とても充実した1年だったと思います」

――初めての異国=日本での生活。この1年で人としての変化もあったのでは?

「変わったと思うのですが…もう日本に慣れてしまった現在の私自身からは言葉にできないですね。スペインに帰国した時に周りから言われて気付くのだろうと思います。日本人の持つ礼儀や【お互いをリスペクトする気持ち】などは“良い人”にしてくれますね。アリガトウゴザイマス」