プレシーズンの延長として扱われやすいイングランドのFAコミュニティシールドだが、1898年に設立された伝統のある大会だ。
当初はアマチュアとプロクラブの対戦だったが、時代と共に変化を重ねていった結果、現在のようにプレミアリーグ優勝チームとFAカップ覇者が対戦する形式となった。
2018-2019シーズンはFAカップとリーグの両方をマンチェスター・シティが獲得したため、リーグ2位のリヴァプールが対戦相手となる。
プレミアリーグでも激戦を繰り広げ、欧州の舞台でも力を発揮した2チームの対戦は、今季の鍔迫り合いを予測させる好ゲームとなった。
マンチェスター・シティの丁寧なプレッシング
先に戦術的な仕上がりを感じさせたのは、マンチェスター・シティ。
ペップ・グアルディオラがプレシーズンを費やし、1つのオプションとして昇華されつつある「スターリングのセンターフォワード起用」によって、プレッシングの圧力を強める。
前線のコパ・アメリカ組が間に合わないことによる苦肉の策にも思われがちだが、横浜F・マリノスとの試合でもビルドアップを機能不全に追い込んだように、守備面では効果的なオプションだ。