アリ・レザ・ビランヴァンド(イラン代表)
ペルセポリス所属
この若きイラン人GKは、最も高く評価されている選手のひとりとして今大会に参加する。
昨夏のワールドカップでクリスティアーノ・ロナウドのPKを止めて名声を得たビランヴァンド。だが、胸が締め付けられるような人生を送ってきた彼はそれ以前から有名だった。
遊牧民のもとに生まれた彼はサッカーを好きになったが、家族はそれに反対。父親は彼が普通の労働者になることを望んでいたという。
だが、別の考えを心に秘めていた彼は家族のもとを離れてテヘランに向かう。だが、金も、寝るための場所もなかった。
(ホームレス状態だったため)クラブの出入り口で野宿し、毎日練習に励んだ。また、暮らしていくために洗車などで生活費を稼いだ。
その後、2015年に代表正GKの座を掴み取ると、昨年にはクラブをACL決勝に導いた。準決勝ではあのチャビ・エルナンデスの決定的なヘディングを神憑り的セーブで阻止する活躍ぶりだった。
現在はアジアを飛び出し、欧州移籍を狙っている。その願いが叶うかは、今大会のパフォーマンス次第だろう。