西野朗(日本代表監督)

(ベルギー戦が終わってから帰国するまで、選手にはどのような言葉をかけた?)

「そうですね、何言ったっけ?(長谷部に聞く)

ある小さい選手が、グループステージを突破した翌日にいきなり発言しました。4年前の話をしたかったんでしょうけど、ブラジルという単語を言った瞬間に言葉を詰まらせたんです。

泣きじゃくりながらその思いを…グループステージを突破した翌日の話なので、おそらくそういう回想をしながら詰まってしまった。そういう瞬間がミーティングルームでありました。

私も、ロストフで倒れ込んで背中で感じた芝生の感触、空の色、それを忘れるなと。ベンチに座っていた選手には、この居心地の悪いお尻の感触を忘れるなと。

僕が言わなくても、その小さい選手が話してくれたことは、これからの4年…4年ではないですね。もっと早い段階で世界に追いつくための姿勢を与えてくれた選手がいたので。

あの悔しさというのは私自身も感じたことがないもの。自分が判断する猶予もない中で、選手が3点目もいけるのではないかというほどアグレッシブに戦ってくれた。しかし残り30分でああなって、何も修正できなかった。

あれが世界であると思うし、あれに対抗していくのがこれからの課題です。とにかく、日々鍛えて成長していかなければならないね…という話でしょうか」