『CNN』など各メディアは24日、「エジプト代表FWムハンマド・サラーは、代表引退を検討している」と報じた。
今季のプレミアリーグで得点王となり、エジプト代表を久々のワールドカップ出場へ導く活躍を見せたムハンマド・サラー。
チャンピオンズリーグ決勝で負った肩の怪我により出場が危ぶまれたが、先日のロシア戦でピッチに復帰した。
その試合では3-1と敗れてしまったが、ようやく世界最高峰の舞台でプレーすることに成功した。
そんな彼がなぜ代表引退を検討しなければならないのか?それは試合後の出来事に起因する。
エジプトが拠点としているチェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長から、「名誉市民」の称号を与えられた。
しかしサラーはこの出来事に「政治的プロパガンダに利用された」と感じており、そのようなことを許したサッカー協会への不満から代表から離れることも検討しているというのだ。
チェチェン共和国はロシアの一地域であるが、独立を求めている武装勢力と政府との間で紛争が発生している。
ラムザン・カディロフ政権下では多くの人権侵害が行われているとも報じられており、サラーはそのイメージアップ戦略の一環として利用されたとも言われている。
ムハンマド・サラーはまだ26歳。エジプト代表をこれから何年も背負っていくべき存在であり、これで引退するようなら同国にとっては大打撃となる。