エスレム・エズテュルク

この試合のおけるトルコは、前半と後半で別チームとなり、特に終盤戦はその印象が強く残った。

その理由は様々な見解があるだろうが、個人的には、その最大の理由は彼が後半途中からピッチに入ったことによるものだと見ている。

アンカーの位置でスタメン起用されたギョクハン・カルデシュは攻守両面において良さを見せられず、トルコが機能不全となる要因になってしまっていたが、同じく中盤の低い位置で投入されたエズテュルクがチームを生き返らせた。

(ベシクタシュ所属時代のエズテュルク:写真右)

正確なポジショニングとシンプルなパス回しで、これまでトルコに欠けていたリズムを作ると、80分には思い切って右サイドを駆け上がり、逆転弾のきっかけとなるクロスを供給。わずか15分の間で大仕事をやってのけた。

ベシクタシュの下部組織時代にはユースチームでキャプテンを任されるなど大きな期待を集め、一時はトップチームにも帯同していたが、チャンスを活かせずにレンタルへ。

しかし、昨季フリートランスファーで加入したイスタンブールスポル(トルコ二部)ではシーズン中盤からレギュラーポジションを掴んでおり、近い将来ビッグクラブへ舞い戻る可能性は十分あるだろう。