板倉滉

大会前に「自分の持ち味である高さを活かしたい」と意気込んでいたが、このトルコ戦においては、その長所だけではなく、対人戦での零細な対応、ボールを奪ってからのフィードなど、高評価を与えうるプレーを随所に見せた。

よりハイレベルな相手との試合となれば、「組織で抑える」というよりも「個人で抑える」というシチュエーションが増えるため、1vs1に不安が残る選手の多い日本人は脆さを見せることが多々あるが、この男にはその心配がないかもしれない。

前半17分にはトルコにカウンターを受け、3vs3の数的同数で守るケースが起こってしまったが、「ボールホルダーからきっちりボールを奪う」という見本のような応対を披露。このプレーの一つを取り上げてもその才能の高さを感じられた。

ただ、後半途中に左センターバックから守備的ミッドフィルダーにポジションを移してからは、ややアグレッシブな守備が弱まってしまい、得意とする攻撃参加も見せられなかったのは残念だった。