“黄金の中盤”のアーセナル
2007-08シーズン
最初はイタリアから「ピルロシステム」のミランか「ゼロトップ」のローマを考えていたが、個人的な印象を重視し、2007-08シーズンのアーセナルを選びたい。
アーセナルは2007年夏、大黒柱だったティエリ・アンリがバルセロナへ移籍。
不安視されるなかで開幕を迎えたが、蓋を開けてみればそこに存在していたのは、まさに新生アーセナルといえるチームだった。
特に目を引いたのは中盤で、セスク・ファブレガス、トマーシュ・ロシツキー、アリャクサンダル・フレブ、マチュー・フラミニの4人が、アーセナル版“黄金の中盤”を結成。運動量をベースとした若さ全開の攻撃的なパス回しはグーナーならずとも胸を躍らせた。
チームは序盤から首位を快走。FWのエマニュエル・アデバヨールも得点を量産したが、1月にロシツキーが負傷離脱したことで失速。最終的には3位に終わった。
とはいえ、あのインパクトは強烈だった。2008年夏にフレブとフラミニがそれぞれバルセロナ、ミランへ移籍し、カルテットが1年で解散を余儀なくされてしまったことがつくづく残念である。