シニシャ・ミハイロヴィッチ

「まあ、私にとってのサッカーはフリーキックのためにあったんだ。

サッカーの全てが好きというわけではなかった。しかし、フリーキックは素晴らしかったよ。

それは歯磨きのようだった。トレーニングセッションを減らして、フリーキックの練習をしていたよ。

そう、私にとってはフリーキックこそがサッカーだった。それがなければ、プレーしていなかっただろうね。

そして今、もはや私はサッカーをプレーできない。フリーキックを蹴ることも、ゴールを決めることもない。

もう、私の一部は死んでしまったのだ。

私はあらゆる種類のシュートを使ってきた。壁を破るために、ボールの下側を愛撫するように…。

壁の近くに向かい、インサイドで叩く。ボールはスワーブし、鋭く動く。ゴールの中に吸い込まれる。美しい。

まるで、射精のような感覚だ」