4. オーマル・アル・スーマーの代表復帰
【コメント】
スポーツは政治と切り離されたもの。それが理想的であるが、得てしてそうはならないものだ。
オリンピック予選で大活躍し、そしてクラブチームでのプレーは「中東最強FW」の評価を受けるに値するもの。それでも、彼はシリア代表の招集を断り続けた。
ところが、今年になって全てが一変した。
ワールドカップ出場の可能性が膨らむ中、突然シリアのユニフォームを再び着ることに同意。オーマル・ハリビンとともにアジア屈指のツートップを組み、カタール、イラン、オーストラリアに脅威を与えた。
しかし、アサド政権の下に戻った彼らは今、国民から全面的に支持されてはいないという。
アル・スーマーもそのリスクは分かっていたはずだ。悲願のワールドカップ出場という夢、それをかけて政権に頭を下げた。その心情は理解されるのか。彼らの未来はどうなるのだろうか。
ともかく、来年のアジアカップでシリアに光明が射すことを願ってやまない。
選出者:編集部K