『BBC』は27日、「ドイツのメディア『Bild』は、2014年に作成されたガルシア・レポートを入手した」と報じた。
ガルシア・レポートとは、FIFAの独立倫理調査官を務めたマイケル・ガルシア弁護士による報告書である。
2018年、2022年ワールドカップの入札プロセスにおける汚職を調査したもので、全403ページに及ぶものだった。
しかし最終的にFIFAはそれを抜粋しか公開しておらず、ガルシア氏はそれに抗議するとともに、「公開版には間違った表現が含まれている」として批判。これを公開するかどうかは昨年行われたFIFA会長選挙の大きな争点にもなった。
『Bild』はその原版である403ページのバージョンを手に入れたとのこと。レポートによれば、
- FIFAのメンバーの娘(当時10歳)の口座に、謎の出処から200万ドル(およそ2.2億円)の資金が流れている
- カタールが2022年大会を落札した後、元執行委員会メンバーがカタールを祝福し、数十万ユーロの送金を感謝した
- 選挙権を持つFIFA幹部3名が、カタールのプライベートジェットでリオデジャネイロを訪れ、パーティで開催権の行方を決定した
- カタールの政府系スポーツ選手育成機関アスパイア・アカデミーは、投票券を持つFIFAメンバーの操作を行うにあたって決定的な部分に関与した
という。中身には「決定的な証拠」はないものの、「部品が組み合わされた時だけ意味がわかるパズルのよう」だという。
『Bild』はこの後もガルシア・レポートの内容を明らかにしていくとのこと。
そして、これを受けてFIFAはこのガルシア・レポートを先んじて自社のサイトから公開することを決断。
「透明性を考え、このレポートが最終的に公開されたことを歓迎する」として、誰もがダウンロードできる形でアップロードすることとなった。
なお、FIFAによればこれを拒んでいたのは前FIFA倫理委員会のコーネル・ボルベリーとハンス=ヨアヒム・エッカートであるとのこと。
FIFA会長に選挙違反疑惑…調査していた倫理委員会を解雇か https://t.co/u7xtvW5VhS
— サッカーニュース Qoly(コリー) (@Qoly_Live) 2017年6月20日