フリースタイルも、紛れもない「フットボール」「サッカー」
「2008年で世界大会に出て準優勝してから、人生が変わった」。横田はそう語る。それぞれのフリースタイラーは、たった、たった30秒という一瞬のために、途方もない時間を費やして技を磨き、自身と向き合い、情熱を、人生をフットボールに委ねる。アンダーグラウンドで自身のスタイルを誇示し合う彼らの表情に、フットボールからはじまるユースカルチャーを見た気がした。
フットボールは、もはやスポーツの域に収まらない。スケートボードやサーフィンがそうであるように、ファッションや音楽、映画、僕たちのさまざまな文化に結びつき、生きもののように姿を変えて新しい文化を生み出す。そしてそこに存在するひとのアティチュードやスタイルが映し出される。
最高のフットボーラーは誰か?90分の試合の中で、というならまだ難しくないかもしれない。だがフットボールには、さらに悩ましい、まだ僕たちが知らない世界が存在する。
日本で「一番自由で」、「一番ウマい」奴を決める2日間。人知れず、しかし紛れもない「フットボール」がそこにはあった。
(取材協力:JFFC)
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ