カルロ・アンチェロッティ
(出版したQuiet Leadershipには、クラブのオーナーが忍耐を欠いていると書いてあるね?)
「私はこれまで何度もそういうことを聞いてきた。しかし、彼らは間違っている。全て間違っているよ。どこでも起こったことだ。パリ、ミラン、チェルシーで。
難しい時には、ある人が言うのだ。
『君は選手に自由を与えすぎている。もっと縛りたまえ』と。
イタリアでは、彼らはすぐムチを振るえという。しかし、馬を相手に仕事をしているわけではないんだ。
彼らはキャンプで私を呼ぶ。そして彼らは私を解雇し、『落ち着きすぎだ!』という。
人生のスタートで得た経験が、人間の個性を育てるものだ。私は本当に謙虚で静かな家族の中で育った。
多くのお金は持っていなかったが、非常に平和だった。食べるものもなかった。いい洋服も買えなかった。
しかし、私たちはそれについて心配する必要はなかった。平和的な道を進み、何の戦いも起こさなかった。
監督としての私も、その経験によって形成されているのだ。私は父の性格を受け継いでいる。彼は本当に気長だった。
彼は農場を持っていた。牛を飼っていた。パルミジャーノ(チーズ)を作るためにミルクを絞る。それが最終的に実るのは1年半後になるのだ。1年以上待って、その全てをチェックしていかなければならない。そこで必要なのは、忍耐だ。
現代のサッカーでは、全く逆だ。サッカーに忍耐はない。気が短ければ、毎日戦わなければならない。
メディアと戦う。オーナーと戦う。そして選手たちや他の監督と戦う。ドクターとも時に戦うことができる」
(モウリーニョとは対立もあったが、メッセージを交換したね?)
「我々は言っているんだ。
『OK、我々はもう老人だ。こういうことは止めよう』とね。
全てはいま落ち着いているよ。我々は何ら戦っているものはない。本に書いたように、我々は最も重要な人物ではないんだ。重要なのは、選手たちだよ。
私の幸せは、毎日スタッフや選手と働くことだ。選手との関係だ。それは来季すぐに戻ってくるよ」
アンチェロッティ監督、各クラブのオーナーに苦言
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
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