プレイしよう、まずはそれから
まあ、他にも言いたい事はたくさんあります(苦笑)。
「初めてJFAに来た、気持ちがワクワクする」と、ある意味で一番はしゃいでいたのが鈴木大地でしたが、「障害者の各大会にお客さんが満員になるように助ける」以前に、スポーツ庁長官として「どの種目でも障害者が楽しめるような環境整備」も欠かせないのではと思いました。
鈴木は前職の日本水泳連盟(水連)会長時代に知的障害・ろう者・障害者の3団体が加盟する「日本障がい者水泳協会」を設立させて水連に加え、ソウル五輪の金メダルとともに組織運営でも有能さを見せましたが、JFAや水連のような予算のない、財政が苦しい協会での身障者競技支援に期待したいです。
JFAに対しても、「外的要因」がJIFF設立を急がせたのではと。第1回協議会のあった2015年4月から障害者の雇用義務が発生していましたが、この時点では約160人の職員の中に障害者はいないという回答だったのです。採用により課徴金の支払いが不要になるまでには多少の時間があったようです。
それでも、JIFFの発足が素晴らしい事は変わりません。
現役時代から最近までずっと障害者サッカーに関わり、JICAオフィシャルサポーターとして社会貢献活動にも見識が深い北澤はJIFFの初代会長に最適任だと思いましたし、サッカーファミリーの拡大に加えて「大切なのは日常を変える事」という意識で他団体やスポーツ庁との協力を進めようというその抱負にも全面的に賛同します。
また、「グラスルーツ推進・賛同パートナー」の認定条件に「障がい者サッカー」への取り組みを加え、CPサッカー日本代表監督に「こころのプロジェクト」(ユメセン)専属講師だった安永聡太郎を充てるなど、強化の部分にもJFAが本腰を入れているのが伝わってきます。そしてこれは、イングランドのFAを別にすれば世界でも先進的な取り組みになるはずです。FIFAも障害者サッカーの各国際団体とは公的関係をまだ築けず、これもJIFF発足の障害になっていたからです。