それでは、若くしてフィリピンという舞台を選んで戦ったことによって、学んだものは何なのか? 通常、日本で育った選手がAFCチャレンジカップでプレーすることは不可能なのだ。
日本、そしてフィリピンという両方の舞台で戦い貴重な経験を積んでいる佐藤大介選手は、どのような点で成長したと感じているのだろうか。その点を聞いてみると、やはり『個の力』という部分を強調していた。
佐藤大介:
「個の力ですね。それはサッカーの個の力、攻撃、守備もそうですが、日本を離れてたくさんの国、文化、人と関わりプレーして1人の人間としてすごく成長しました。
個人的には1人の人間として成長したことがサッカーの成長に大きく繋がっていると思います」
我々一般人であっても、やはり「違った経験」をしたときに成長を得られるもの。
佐藤選手も大きな環境の変化の中で、いかに自分自身の力を高めるかという点で大きな変化が得られたようだ。選手だけではなく、一般の仕事をしている我々にも通じることだなと感じた。
最後に、佐藤選手に『今後の目標は?』と聞いてみると、こんな答えが返ってきた。
佐藤大介:
「5年以内にチャンピオンズリーグに出ます」
なんとも頼もしい言葉だ、と感じた。世界と繋がっているワールドカップ予選という舞台で戦う佐藤大介選手。そして、熱い彼のプレーを見れば、日本の典型とは違うものを背負ってプレーしていることもよく分かるのだ。
先日、フィリピン大でプレーしていたロジー・マグリナス選手が、ガンのために19歳という若さでこの世を去った。この悲劇に対し、佐藤大介選手はこのようなツイートをしていた。
I & Rogie will never forget what we talked about.Someday I'll make all my dreams come true for you brother!RIP Rogie pic.twitter.com/jYNvdsFeii
— Daisuke Sato (@daisukesato11) 2016年2月2日
今日、癌と闘ってきた僕のサッカー仲間が亡くなりました。貧しい家庭に生まれ、自分が将来家族を養うために一生懸命勉強して、サッカー選手になるのを夢みて人の何倍も努力してました。そいつの分までもっと頑張って、彼に語った夢を叶えれるように努力します。
— Daisuke Sato (@daisukesato11) 2016年2月2日
サッカーにおいては、世界へのルートは間違いなく一つの道で繋がっている。佐藤選手の夢が実現するよう、Qolyも応援していきたい。