オーストラリア在住のトニー・スケッフィングトンさんは熱狂的なレスターファン。現在は51歳で、その一生をレスターに捧げてきた。
そんなトニーさんだが、昨年3月に末期がんが見つかった。宣告された余命は4ヶ月。あまりに厳しい現実が突きつけられていた。
しかし、そんなトニーさんの身に奇跡ともいうべきことが起こる。
がんを宣告されてから1年が経過した現在も、闘病生活を送りながら生き延びているというのだ。英国『The Sun』によれば、心の支えになっているのは愛するチームの躍進であるという。
昨年3月、レスターはプレミアリーグの最下位に沈んでいた。当時は降格候補の筆頭であり、残留の可能性は少ないと見られていた。しかし、4月以降レスターは急激な巻き返しを見せ、終わってみればラスト8戦を7勝1分で切り抜け、最終的には14位という順位でシーズンを終え残留に成功した。
レスターの今季の戦いぶりは周知の通りである。開幕直後から安定した成績を残し、ついには悲願のプレミアリーグ制覇まであと一歩のところまできている。
そうしたレスターに勇気をもらったというのがトニーさんだ。
トニー・スケッフィングトン(オーストラリア在住のレスターファン)
「昨シーズン残留争いからのカムバックを見たこと、そして今シーズンとても上手くいっているのを見たこと。
そのことが、私の闘病生活を支えているよ。
昨年余命4ヶ月だと告げられた時、レスターは立ち直った。そして私自身もそこから立ち上がったんだ。
集中できるポジティブな何かを持つことは、人を気分良くする。シーズン終了までチームを見届ける自信があるよ」
トニーさんの妻であるドンナさんも、「レスター・シティがいるから、彼は生き続けることができている」と話している。
サッカー史に残る偉業まであと少しと迫っているレスター。その戦いぶりは、世界中で多くの人に勇気を与えているようだ。