オランダ屈指の名門であるPSVで、キットマン(用具係)を務めるマルセル・ホーヴァーさん。

クラブとともにほぼ40年間を過ごしてきた彼のインタビューを『SoccerBible』が伝えていたので紹介したい。

ークラブでの役割について教えてもらえますか?

「もちろんですよ。トップチームのキットマンになって2年目のシーズンになります。その前はアカデミーで12年間務めていました。

なので、このクラブでフルタイムとして14年間働いています。でも、実は40年間このクラブとともにあるんですよ」

ー最初はどういう形でクラブと関わり合いに?

「なんと言っても、私はずっとPSVのサポーターでした。で、6歳の頃からPSVでサッカーを始めて、19歳までアカデミーで育ちました。

19歳の時にバイク事故にあってしまって。そこで自分にとってのサッカーは終わったんです。

でも、このクラブはファミリーなクラブで、自分のことを留めておきたいと言ってくれたんです。『仕事を探すから』とね。

クラブは世話をしてくれて、新たなチャンスをくれたんです。誰もがサッカー選手になりたがる。PSVのアカデミー時代の自分もそうでした。でも、事故の後に他のことをしなければならないと悟ったんです。

U-9のチームでラインズマンとして(の仕事を)初めて、U-19までそれを続けました。またアカデミーでやってくのは変な感じでしたよ!」

ーどうやってトップチームのキットマンになったんですか?

「前のキットマンが引退して、この仕事に興味があることを申告したんです。ユースチームで長いことラインズマンをしていましたから。

土曜日の朝にクラブに行ったら、キットマンとコーヒーを飲む。誰もがそうしていたんです。

なので、私は彼から多くを学びましたし、すぐにその職を受け継ぐ準備が十分にできていました」

【次ページ】少年時代から愛するクラブで働くこととは