なぜ韓国代表GKが立て続けに?
韓国のトップコンペティションであるKリーグ・クラシック、並びにその2部に当たるKリーグ・チャレンジでは、1999年から外国人のゴールキーパーは登録できない。
これは中国超級リーグでも同じで、チームに1つしかないポジションには自国人選手の起用を義務づけ、育成に繋げようというものだ。
要するにKリーグのクラブからすれば、チームの守護神を務めていた選手が移籍するというのはかなり厳しい出来事だ。
国内での報道では、水原三星、蔚山現代、そして釜山アイパークも新たなゴールキーパーの獲得に苦心したようだ。
その状況の中でも彼らはJリーグという舞台への移籍を選択した。そこにはいくつかの理由があると『連合ニュース』や『朝鮮日報』で推測されている。
Kリーグの経済力が落ちている?
この数年、Kリーグにおける選手の給与は削減されていると言われている。給与が公開制になったことによって、各クラブの親会社が財布の紐を締めているとも伝えられた。
とくにチョン・ソンリョンは「高年俸ながらも落ち目」という立場になり、経済的に苦しい状況となっているKリーグでは難しい立場になっていたようだ。
川崎が最初に提示した年俸は50万ドル(およそ5820万円)であったとも報じられている。かつては15億ウォンを受け取っていたとも言われるソンリョンにとっては満足できるものではないとも伝えられた。
しかし、彼にとってKリーグに残ることはこれ以上いい条件を引き出すことは出来ず、新しい舞台で成功することで再び上昇気流を掴もうとしているという。
代表選手としては海外への進出を狙う。そしてJリーグ側はアジア枠が存在することにより、国内には少ない大型ゴールキーパーを調達しやすい。
それなりに良い条件を提示できる日本のクラブのオファーは、Kリーグにとっては無視することが出来ず、韓国人選手にも「活躍すれば条件が良くなる」と魅力的に映るようだ。