―今回、日本代表監督として試合を見た時に、ヒントにしたい部分はどのようなところでしょうか?
見るべきところがあまりにも沢山ありすぎます。90分間の中でお互いの戦術がどう変わるのか、お互いが完ぺきに知り合っているその中でどうアプローチするのか。最初の戦術もそうですが、現代サッカーは試合の中で戦術が変化するわけです。
ジョゼップ・グアルディオラ時代のバルセロナは攻撃的で今より強かった。でも、私がそこからお手本にしていた部分は高い位置で守備をしてボールを奪う点です。それは私の理想の守備です。
攻撃面、守備面の話をしましたけれど、メッシの守備的な仕事をぜひ見てください。グアルディオラが攻撃の選手に守備の役割を与える才能にはほんとうに脱帽します。もちろん今も昔もバルセロナにも弱点はあるのですが。
一方、レアル・マドリーを観て私が何を参考にしているかといいますと、レアルのパワーがものすごく好きですね。パワーというのは、セットプレーのときの空中戦の競り合いの強さ、ロナウドももちろんですがセルヒオ・ラモスもラファエル・ヴァラヌもペペも本当にヘディングが強い。彼らのセットプレーを見るのが本当に好きです。
そして番組中にもお願いしましたが、ラファ・ベニテス監督の試合へのアプローチに注目してください。チームのブロックをどの位置に配置するのか、高い位置にするのか、ニュートラルにするのか、あるいは今回は下がり目にするのかもしれません。
―番組内ではメッシが負傷した場合の予想をしていましたが、もし間に合わなかった場合の両チームの戦術はどう変わるのでしょうか?また、監督の予想も変わってくるのでしょうか?
メッシがスタメンであるかどうかだけでなく、調子はどうかという部分、練習を再開しているもののそれは何パーセントでなされているのか。どちらにしろ90分間は厳しいでしょう。メッシといえどもフル出場はかなり難しい。最初からメッシを出すのはリスクが高いなと感じます。
9月26日のラス・パルマスとのゲームで負傷したメッシ、クラシコに間に合うのかが注目されている。
こういった試合は100パーセント全力で削りあう試合になる。もう一度怪我したらどうします?そして今回怪我したら、さらに悪化するかもしれません。ですから先ほどの質問に戻りますと、出るか出ないかは分かりませんが、そのメッシいかんで力関係は全く変わってくるでしょう。一瞬のスキを見つけられるのが彼の特徴です。膠着状態を打開できるのはほんとに彼しかいません。ただ、100パーセントでなかったら、どうなるかはわかりません。
スコア予想は言えませんけど、もし彼がスタメンではないとしとしたら1対1ではないかもしれませんね。
―番組内の予想フォーメーションでも色々な選手がいたわけですが、あの中に日本人選手で入っていてもおかしくない選手はいますか?
才能という面では本田も香川も十分に持っています。ただ、じゃあできるかと言われるとわかりません。しかしながら、忘れてはいけないのは周りの選手に引っ張られて自分でも思わぬ才能が引き出される可能性があるということ。今は難しいかもしれません。しかし、そのチームに加入し少しづつ進化するこによってそのチャンスが出てくるパターンは十分にあります。