先にお伝えした日本代表のヴァヒド・ハリルホジッチ監督と宮本恒靖氏の対談。番組収録の後は、ハリルホジッチ監督単独による合同取材が行われた。
そこでの話題の中心はクラシコに関して。短い時間ではあったものの、日本サッカーの課題としてあげらる「スピード」について問われると、その現代的な概念について熱弁をふるった。
以下に質疑応答の全文を掲載する。
―本日の番組収録を終え、率直な感想をお聞かせください。また、ご自身がクラシコで楽しみにしているところはどういった点でしょうか?
(ハリルホジッチ監督、以下略)フランスではよくこういったテレビ番組に出ることがあります。そう見えないかもしれませんが、番組収録にはかなり勉強が必要なのです。それでも、何時間だって話せます、サッカーが大好きだから。
いまクラシコという試合は本当に現代サッカー最高の試合です。その雰囲気は素晴らしく、クリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシは世界最高の選手の二人です。メッシがスタメンになるかどうかはわかりませんが、スポーツの枠を遥かに超える対戦です。
お互いのクラブの歴史、スペインという国の政治的なコンテクスト、そして経済的効果もこの試合の結果によって出ます。そしてまた、レアル・マドリーとバルセロナの古くからのライバル関係もあり、すべての点においてみるべき試合です。両チームともにこの数試合は少し苦戦しています。スペイン・サッカーはいま過渡期にあると言えるでしょう。
―もし、今の日本代表でレアル・マドリーとバルセロナから帰化できる選手がいるとしたらどの選手を選びますか?
簡単ですよ。私にとってメッシはサッカー史上最高の選手ですから。そしてロナウドもそのレベルから遠くないところにいます。
この偉業を達成している二人、そしてこの何年間も同じレベルを維持している二人、2シーズン3シーズンこういったレベルを保つ選手は過去にもいたのですが、4シーズン5シーズンと同じ成績を出すことは本当に考えられません。だからどちらか。ロナウドかメッシか。
しかしながら、残念なことに帰化は不可能です。でも、冗談抜きにいつか日本もそういったレベルの選手、ロナウドとメッシに負けない世界のトップ・オブ・ザ・トップの選手を輩出すると願いたいです。
今回のWOWOWの宣伝ポスターにも描かれている両プレイヤー。現代サッカーを代表する2人だ。