Jリーグが2009年にAFC国籍選手枠(通称アジア枠)を導入して以降、アジア各国のリーグでも同様の枠を設ける国が多くなった。東南アジアでは、タイ、マレーシア、インドネシア、ミャンマーがこの2~3シーズン、通常の外国人枠に加えてアジア枠を設けている。

アジア枠で補強したタイやマレーシアのクラブは、AFCの大会でも好成績を残し始めている。直近では、AFCカップ2015で、マレーシアのジョホール・ダルル・タクジムが東南アジアのクラブとして初めて優勝した。

一方、今季開幕前に外国人枠を3人から2人に削減し、帰化選手枠も1人に制限するなど、外国人選手排斥を進めるベトナムでは、アジア枠を使用できるのはAFCの大会に出場するクラブのみに限られ、当然、国内の試合は通常の外国人枠が適用される。

Vリーグでは今季、ベカメックス・ビンズオンとハノイT&Tがアジア枠で1人ずつ選手を獲得したが、殆どぶっつけ本番で出場したACLでは機能せず、国内リーグでも全くと言っていいほど出番が与えられなかった。

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