7月6日に行われた女子ワールドカップ決勝において、宿敵アメリカに敗れた日本代表。惜しくも準優勝という結果で大会は幕を閉じたが、すぐに次の「ワールドカップ」が始まることをご存知だろうか。

その大会とは、FIFAビーチサッカーワールドカップ。

「ビーチサッカー世界選手権 (Beach Soccer World Championship)」として1995年に始まった大会は、2005年からFIFAの主催となり、第1回大会がブラジルのリオデジャネイロで開催された。当時は毎年行われていたが、第5回の2009年大会以降は隔年開催で定着。8回目を迎える今年のワールドカップは、7月9日(木)からポルトガル北西部のポルトにほど近いエスピーニョで開催される。

ビーチサッカーにおける日本代表はといえば、2005年の第1回ワールドカップから8大会連続で出場。第2回大会から始まったアジア予選(AFCビーチサッカー選手権)で優勝2回、準優勝5回という成績を収めているように、アジア屈指の強豪国である。

ビーチサッカーは1チーム5人でプレー。基本的にはサッカーだが、「12分×3ピリオド」というあまり馴染みのない試合時間で行われるほか、スローインかキックインかを選択できる「ボールインバウンド」やフリーキックの際に壁を作れないなど独自のルールが存在する。また、選手交代の回数に制限がないため引退したプロサッカー選手がプレーすることも珍しくなく、日本でも2009年に前園真聖氏が日本代表へ招集。同年のワールドカップにも出場した。

さて、今大会に臨む日本代表において、得点源の一人が30歳のFW(アラ/ピヴォ)、後藤崇介。

沖縄の大学在学時にビーチサッカーと出会い、一気に日本ビーチサッカー界の頂点へ。一度はサッカーの道へ戻りアルビレックス新潟シンガポールなどでプレーしたものの、2010年に復帰。スイスやイタリアといった海外のクラブでも実績を残してきた「点取り屋」だ。現在は東京レキオスBSに所属している。

これは先月20日に沖縄・宜野湾市トロピカルビーチで行われたアメリカとの親善試合の様子で、3-3で迎えた延長戦、決勝点となる見事なゴールを決めたのが後藤。というか、相手を含めてすべてゴラッソ! これがビーチサッカーである。

せっかくワールドカップが始まるので、サッカー、フットサルとともにFIFAが管轄する競技について理解を深めるべく、彼から大会前に色々話を聞いてみた。

ビーチサッカーを始めた理由や競技としての魅力、サッカーとの違い、さらには育成につながる部分など、サッカー好きにも楽しめる内容となっているので最後まで読んでいただければ幸いである。

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