5月28日、『New York Times』は「オーストラリアサッカー連盟の元広報部長ボニータ・マーシャデス氏は、逮捕されたジャック・ワーナー氏に50万ドル(およそ6200万円)を横領された可能性があると主張した」と報じた。
ボニータ・マーシャデスは1990年代からオーストラリア代表チームのマネージャーとして働き、2007年から3年間はサッカー連盟の広報部長を務めていた経験を持っている。また2018年、2022年のワールドカップ開催に向けた連盟のシニアマネジメントチームの一員でもあった。
記事によれば、2010年にCONCACAF会長を務めていたジャック・ワーナー氏は、トリニダード・トバゴのスタジアムを修復するためのにオーストラリアへ資金援助を求めたとのこと。オーストラリアはそれに応じてジャック・ワーナー氏の口座に50万ドルを支払ったものの、それは実際には開発には使われることなく、会長個人に横領された可能性が高いという。
マーシャデス氏はアメリカ連邦警察にこの件に関する捜査を要求する書面を送り、当局による評価の対象にすることを求めている。このほかにもジャック・ワーナー氏は国際的な開発援助を口実に資金を集め横領していた可能性があると報じられている。
先日発覚したFIFA幹部による大規模な汚職事件はジャック・ワーナー氏を含めて14名が逮捕される騒ぎとなり、今後もさらなる捜査が行われる予定となっている。
なお、オーストラリアサッカー連盟は今回のスキャンダルを受けて現職のゼップ・ブラッターFIFA会長の辞任を求める声明を発表しており、汚職に対しての対決姿勢を示している。